循環器看護におけるエビデンスとナラティブの統合

第17回日本循環器看護学会学術集会

ごあいさつ

第17回日本循環器看護学会学術集会 会長 宇都宮 明美  会員の皆様におかれましては、COVID-19患者の対応やそれに伴う課題への対応などで日々ご多忙のことと存じます。このたびの感染拡大に伴い、第17回日本循環器看護学会学術集会の開催方法を会場とライブ・Web配信のハイブリッド開催に変更させていただきました。参加される皆様が安全かつ有意義な時間を過ごしていただけますように、準備を進めてまいります。
  今回、学術集会のテーマを「循環器看護におけるエビデンスとナラティブの統合」とさせていただきました。循環器領域では、移植医療、IMPELLAやMitraClipなど、重度心不全患者に対する治療が開発され、カテーテル治療や心不全治療のための呼吸管理は低侵襲化が進んでいます。また、我が国は高齢化が進み、フレイルという加齢に伴う脆弱性を抱えながら循環器手術や心不全治療を受ける患者が増加しています。一方で、どのような治療を選択するのか、すなわちどのように社会生活を送り、より良い生を全うするかは、個人の価値や信念によって選択されます。ウィリアム・オスラーは「医学はサイエンスに基づくアートである」と述べています。私は、医学だけでなく看護もまた、サイエンスとアートであると考えます。それは、循環器疾患を抱えながら生きていくために看護を提供する私たちには、患者(patient)の病状を素早く察知し、治療につなげていくサイエンスの部分と、人生をその人(person)らしく生きることを支えるアートの部分の両方が欠けることなく、その「人」と向き合い続けることが重要である、と考えるからです。このためサイエンスであるエビデンス、アートであるナラティブを大切にしたいとの思いで、このテーマにしました。
  今回の学術集会では、「エビデンス」「ナラティブ」の視点から、教育講演や様々なセッションを企画しています。規模は縮小しておりますが、会場だけでなく、Webを駆使して、距離を感じない、新たなコミュニケーション方法にチャレンジしたいと考えています。COVID-19のために、多くの教育セミナーが中止となっています。学術集会では「学び」の機会として、認定看護師・専門看護師が中心となっての「わかる」シリーズの教育セミナーも企画しています。
 京都でお会いする人は少なくなりますが、空を見上げますと同じ秋空を見ることができます。心をつなぎ、笑顔で学会当日を迎えられるよう、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

第17回日本循環器看護学会学術集会
大会長 宇都宮明美